2108年3月6日に放送された「ガイアの夜明け 『中古に価値がある』〜新築信仰に挑む〜」は、ご覧になられたでしょうか?

この番組を見た建築家さん達が、プチ炎上!

中古住宅をリフォームして販売する会社を紹介する内容でした。

ここで紹介されたお家は、築38年。

現行の耐震基準以前に建てられたお家なのです

現行の耐震基準は、1981年6月1日以降の建物に適用されています。

そして、阪神大震災の経験から、2000年6月1日に再度見直され改正されています。

そして、このお家は築38年と紹介されました。

と言うことは、1980年に建てられたことになります。

現行の耐震基準前。

そのお家を、リフォームして販売するのですが、画面からわかるリフォーム内容は以下の通りでした。

・外装塗装
・内装クロス
・内部建具交換
・キッチン交換
・玄関ホールの柱を抜く(下の写真・著作権上ボカしています。)

梁を補強

リフォームの予算が300万円と言っていますから、それだけを考えればよくやっていると思います。

それでも、耐震基準はほとんど無いのに、見た目だけキレイにして販売している。

ここに引っかかった専門家が多くいたのです。

「それで良いの?その上柱まで抜いてるし!」

全く耐震性能を上げる様な話は出て来ません。
そもそも、300万円の中にそこまで入れるのは厳しいでしょう。

確かに、予算も大切です。

国も中古住宅の流通に力を入れようとしています。

しかし、う〜ん、この家に何年住めるのだろう。

地震が来たら、この家は大丈夫なのだろうか。

将来的に建て替える事を考えての購入でしたら良いのですが、そこまでしっかりとアドバイスをしているのか。

 

ちなみに、下の写真は担当者が見ている所。

現場を見る営業

この写真には、担当者の後ろの壁に断熱材が入っているのがわかります。

「38年前にしては偉いな、」と思ったのですが、断熱材の入れ方が怪しい。

表裏が逆?

当時は、間違った施工をしている大工さんが多かったのです。

このお家もそうかも知れません。

断熱補強をする築50年の家

断熱補強をすると言う、築50年の家も紹介されました。

写真は、会社の人と業者さんがお話ししている所です。

業者さんと打ち合わせ

古材を使ったお家を販売したいと、これから古い建物の断熱の研究をするためにこのお家を購入したそうです。

しかし、断熱材を入れると言った場所が

天井と床下、、、

あのお家で、天井と床下に断熱材を入れたからと言って効果があるとは思えません。

そもそも、隙間だらけのお家に断熱材を入れても無意味なのです。

で、構造の補強も無さそうです。

 

この様な番組を見て怖いのは、この程度の施工でも大丈夫だと思ってしまう方がいらっしゃると言う事です。

震災後だからといって、良くなっているとは限りません。

研究している人はしているし、していない人は全くせずにこの様な家をつくっている。

それは、震災前と後でも一緒です。

あなたが家づくりをするときには、それを見極める必要があります。

同じ様なお家でも、住宅会社によって中身と考え方は全く違うのです。