こんにちは、中村です。
つくば市にあります【地図と測量の科学館】へ行って来ました。
国土交通省の特別機関である「国土地理院」が運営する、地図と測量の歴史と、その原理や仕組み、また新しい技術などを展示、体験できる施設となっています。
ちなみに入場料は無料です。
伊能忠敬が全国を測量し作成した、史上初の日本地図「伊能図(複製)」の展示もありました。
1821年に作成されたにもかかわらず、近代測量による地図が整備されるまで、実に明治時代まで国家の地図として利用されていました。
ラウンジにある日本列島空中散歩マップ。専用の3D眼鏡で見ると、山脈や海溝などが立体的に見えます。
<伊能図>伊能忠敬が1800~1817年実際に測量し、1821年に完成した日本初の全国実測地図。彩色も美しい。
伊能忠敬の時代に測量で使用したであろう道具。縄や金属の鎖など、原始的道具だけで精緻な測量を行った。
明治まで、富山県の剣岳の登頂記録がありませんでした。
古くは弘法大師空海でも登頂を諦めたとされ、日本国内でも最も登頂が危険な山といわれ、多くの死者を出しており、日本最後の未踏とされていたのです。
1907年、陸軍測量隊が測量の為、登頂しました。
記録の上では「剣岳初登頂」でしたが、測量隊は頂上で、錆びた鉄剣と錫杖を発見したのです。
はるか以前に先駆者がいた証でした。
剣岳山頂で、測量隊が発見した剣と錫杖。調査の結果、奈良後半~平安時代につくられたのものと推測された。
東日本大震災では、電子基準点(衛星即位システムの基準点)が東に5.3m、高さが1.2m沈降したといいます。
月の地図なんてものもありました。電子望遠鏡や衛星を使えば、遠く離れた星の測量も可能になりました。
東京、皇居(江戸城)周辺の変遷を地図を通して見ることができます。
江戸時代の地図には、城内防備の理由から「御城」とのみ記載されています。
大名屋敷や庶民の居住区が分かれており、城を離れると空地が目立ちます。
明治になり、町人街の多くが軍隊の関連施設へと変わっています。
江戸城から皇居へと変わり、地形や施設も記載されています。
東京駅はまだありません。
現代となると、軍施設跡がオフィス街となり、鉄道が通り、東京駅も見られます。
地図の彩色の変化も面白いです。
白基調で文字記入の地図から、記載建物と種類が増えるのに合わせ、色合いも鮮やかになってゆきます。
江戸時代(黄色は町人街、白色が武家地)
明治時代(地図上の濃赤は軍関連施設)
現代の地図
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